4.異常気象と「エル・ニーニョ」現象 (平成10年 5月24日)

 この数年異常気象が続いていますね。長梅雨、冷夏、暖冬、雪不足、大寒波等々、これが全般的な傾向かと思えば局地的に相反する現象が現れたりしています。年によって猛暑になったり冷夏になったり気候が極端になっていますね。今年はまだ台風が1つも発生していないそうですね。例年なら6月には3、4個位は発生して、8月頃から日本本土に接近し上陸し出す筈なのですが。逆に昨年は6月に2つも上陸してびっくりしたのは記憶に新しい所ですね。
 ところで、この異常気象の原因についてNHKも民間放送もお天気コーナーで「天気予報士」や「お天気キャスター」の方々が口を揃えて“エル・ニーニョ現象が原因だ”としていますね。この「エル・ニーニョ現象」とは南米ペルー沖の東部太平洋赤道海域の海水表面温度が例年より数度上昇する現象で、12月下旬クリスマスの頃から半年位の期間発生するので、“エル・ニーニョ(神の子)現象”と名付けられました。この現象は数年毎に発生してこの現象が起こると、普段は雨が降らないペルーの砂漠地帯にも何故か雨が降る等異常気象が記録されています。
 確かにエル・ニーニョ現象が異常気象を引き起こしているのかも知れませんが、エル・ニーニョも又異常気象によって引き起こされているのではないでしょうか。エル・ニーニョ現象が起こる原因はまだ解明されていないと思いますが、大気の循環、海流の循環、貿易風(=偏東風、赤道近辺の低緯度地域では東から西に向かって、更に熱帯に向かって風が吹き込む)、それに熱帯地域の気候・温度等が複雑に絡みペルー沖に強調されて現れるのだと思いますし、最近(1982年末?)になって初めて発見された事も合わせ考えるとその底流には地球の温暖化が影響しているのでしょう。
 全ては原因が有って結果が有るとすれば、エル・ニーニョ現象も結果であって、この現象も異常気象による「犠牲者の一人」だと思います。さぞかしキリストさんも天国の草葉の陰で(ン?)“俺の性にするな、俺は無実だ!”と嘆かれていると思います。つまり異常気象は人間自身が作り出して人間自身が苦しんでいるのだと思います。異常気象を招かない様に冷房の効き過ぎには注意しましょう。ちなみに私は風鈴を付けて窓を開けて自然に任せ時にはダラダラ汗を流して耐える覚悟です。ハイ!
 【8月9日追加】7月9日に台風1号がようやく発生し、最も遅い記録となりました。又今年の梅雨も異常模様ですね。梅雨入りは6月2日と平年より約8日早く、梅雨明けは8月2日と約12日遅く、しかも梅雨が明けても例年とは様相が異なり、しとしと雨が降り続き、まるで梅雨の中頃の気候です。北陸や東北地方は名目でも梅雨明けとはならず、このままだと5年前の冷夏・日照不足で東北地方の米作地帯が壊滅状態となった時の再現になりそうです。今後の気象には十分注意しましょう。

    TOP:先頭ページへ  BACK:前ページへ  NEXT:次ページへ
inserted by FC2 system